Revelation to a TRICK MOTION

先月リリースしましたトリックモーション。
ヨーヨースタジオリャマとしては1ロットでの生産数が最も多かったのですが、それにも関わらず皆様のおかげで完売御礼となり、いつものことながら感謝の気持ちでいっぱいです。

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前の記事と重複しますが、仕様を設計したのがヨーヨー力学の薄野氏で、構造を決めたのが私です。
崩して説明しますと、薄野氏が「部品サイズ・シルエット・真鍮リム搭載位置」などを決め、それが強度・加工難度・コストにおいて実現可能であるかを検討調整したのが私と。
あとはウェイトを指定位置に搭載するための構造も含まれますでしょうか。
そんなわけで、ヨーヨーのフィーリングについては薄野氏の功績ですので、本人に直接伝えてもらえると幸いです。

ヨーヨー力学

リャマヨーがトリックモーションを通して何か新しいことはできたのかどうかを自問してみると、「アルマイトのカラーバリエーション」なのかなと。
あ、余談になりますがフェイス面にレーザー刻印したのも他にはないと言ったらないかも。もちろんちゃんと読み取れます(笑)
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アルマイトは主に、暗色でない限りは光沢があって明るいものですが、トリックモーションはトーンの落ち着いたカラーになっています。

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このアルマイト、特別な製法とかではなく材料が違うだけなんです。
同じ超々ジュラルミンでも、下記のように調質によって細かく分類されています。

O – 焼きなましたもの
H – 加工硬化したもの
H1 – 加工硬化だけのもの
H2 – 加工硬化後適度に軟化熱処理したもの
H3 – 加工硬化後安定化処理したもの
H4 – 加工硬化後塗装したもの
W – 溶体化処理したもの
T – 熱処理によってF・O・H以外の安定な質別にしたもの
T1 – 高温加工から冷却後、自然時効させたもの
T2 – 高温加工から冷却後、冷間加工を行い、さらに自然時効させたもの
T3 – 溶体化処理後、冷間加工を行い、さらに自然時効させたもの
T4 – 溶体化処理後、自然時効させたもの
T5 – 高温加工から冷却後、人工時効したもの
T6 – 溶体化処理後、人工時効したもの
T7 – 溶体化処理後、安定化処理したもの
T8 – 溶体化処理後、冷間加工し、さらに人工時効したもの(T3を人工時効硬したもの)
T9 – 溶体化処理後、人工時効し、さらに冷間加工したもの(T6を冷間加工したもの)
T10 – 高温加工から冷却後、冷間加工を行い、さらに人工時効したもの

と、こんなにも種類が。
この中からプロダクトに合ったものを選定し、図面に表記します。
これによって、アルマイトの発色が変わってくるんです。

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薄野氏からトリックモーションは「落ち着いた赤」にしたいと伝えられ、その時から材料選定で表現しようと思いたち製作を進めました。
さらに製品リリース後、購入者の方から「日本の伝統色」としてカラバリを増やしてはどうかとアドバイスをいただきまして。
これが本当に天啓でした。もちろんカラバリは考えていたんですが、三原色の赤・青・緑以外は暗めに発色された際にどういった色名にすればいいか迷っていたんです。
そこで日本の伝統色。赤は「赤銅」、青は「花浅葱」、緑は……緑は「ずん子」(笑)
更に、オレンジ・黄色・濃い目の青・ピンクも製作。

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左から順に、赤錆・萌黄・瑠璃紺・撫子としてリリースさせていただきました。
真鍮リムの黒色酸化処理も相まってアダルトな雰囲気になり、製作側としても満足のできる、大変いいものが作れました。
いずれは、他の製品にも採用していきたいと思っています。
それにしても、リャマヨーファンの皆さんからアドバイスをもらったりお手伝いいただいたり、助けてもらってばかりだなぁ。

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