オタンクレール再販をお待ちの皆さまへ大事なお知らせ

とその前に、突然ですが前回の更新と同じく津軽塗のお話です。
数多ある津軽塗の中でも特に気に入っているものの一つに、「紋紗塗」という塗り技法があります。
20_monsya_C

紋はツヤのある箇所を、紗は塗料に含まれる炭の材料であるもみ殻を指します。
紗の部分はザラついていて、紋との差が面白いです。
ベースとなる製品の大きさや好みにもよりますが、微粒子とも呼べる程に細かい炭の粉を漆の上に幾重にも積層、さらに紋とする箇所のみ更に厚くし、紋の箇所のみを丁寧に、慎重に研いでいきます。
唐塗りや錦塗りのような派手さはなく、落ち着いた魅力があります。

──────────────────────────

さて、ここから大事なお知らせです。
オタンクレールの再販についてですが、

ごめんなさい当分ありません。

……たかが金リムされど金リム。
パーツ数が多いのもあり、また極々小規模運営のために、おいそれと再生産の流れにならない状況です。
お待ちくださっていた皆さんには大変申し訳なく思っております。

その代わりに、こちらをご案内させていただきます。







au teint noir
au teint noir
au teint noir

直径:57mm
幅:38mm
重量:67g
ボディ:デルリン(POM)
リム:ステンレス(SUS303)
スペーサー:超々ジュラルミン(A7075)
アクセルセット:超々ジュラルミン(A7075)
ベアリング:YYR製DSベアリングCサイズ
レスポンス:リングサイズ

オタンクレールは仏語で「色白」。
今回は黒デルリンを採用したので、機種名は「オタンノワール」になります。
オタンクレールから一転して収縮色を身にまとい、マッシブなシルエットを手に入れたオタンの双子の弟分。

そして、ノワールはただボディが黒デルリン(POM)になっただけではありません。
上の画像で既にお気づきの事とは思いますが、オタンノワールのアクセルセットに『紋紗塗』を施しました。

au teint noir

「紗」はしっかりと残しつつも、全体的にツヤをしっかりと出し、黒デルリンのマット感の中に映えるようにしてもらいました。
さらにツヤを出すことで汚れが付きにくくなるというメリットも。
一見では黒デルリンに黒アルマイトという出で立ちながら、注視すると日本の伝統工芸を支える職人の技術が渋く光るアイテムに。

今回、このオタンノワールへの津軽塗を請けてくれた職人は漆工房「桜」の今さん。
DPP_3320

技術の高さは、国から直々に幾度となく寺社仏閣の修復を頼まれているという実績からも伺えます。
伝統工芸を後世に伝えるために率先して研修の場を設けたり、東京やEU圏で津軽塗のギャラリーを開いたりと、多忙なご様子。

そんな中でノワールについて快諾してくれたのは、ヨーヨースタジオリャマが「青森県は津軽地方が保有する技術のみで製作するとこだわっている」点と、「ヨーヨーを通して県の伝統工芸を広めたいと考えている」点の、この二点について賛同してくれたから。

DPP_3322
漆材がひしめく工房で、黙々と磨きを繰り返す

金属への漆の食いつきは、木材に比べると決して良いとはいえません。
そこで、アクセルセットにあらかじめサンドブラストを施工。
さらに、ベースとなる漆を塗った後に焼付け処理も加え、より強靭な塗膜形成を実現しています。

DPP_3321
紋紗塗は「紗」に研磨剤が入り込んでしまうため素手で、特殊な技術を以って磨きます

ヨーヨー切削に1ヶ月、そこから津軽塗に1ヶ月半を有し、個人的にもこれまでの作品に比肩するほど思い入れ深いものとなりました。
年明け1月4日に販売を開始する予定となっております。
詳細な日時はTwitterで告知しますので、時折確認していただければ幸いです!

DPP_3319
「あ、オッケー?ふぅ~キメ顔疲れるよ~(笑)」